第6回有機茶の栽培技術強会

2011年02月15日 22:22

2011年2月15日(火)
三重県鈴鹿山麓研究学園都市センターにて
講師:ジャパンバイオファーム小祝政明氏

写真は前日に立ち寄った奈良県の有機茶園。翌日は三重県の有機茶園にて勉強会。午前中は茶園視察の予定が、雨が降り、朝から講義で盛だくさんの内容となりました。午後に雨が上がりほ場視察もできました。

台刈りしたら微生物を使って分解
有機窒素を畑にいれると土壌に入ると必ず無機化現象を起こします。物質というのは一定の形にとどまらず変化する。例えば魚は放っておいたらアンモニアくさい匂いがしてくる。魚はタンパク質と思っていても腐ってくるとアンモニア。そういうふうに形を変えていく。施肥して木に吸われてしまえば何の問題もない。無機化したくてもモノがない以上話しにならないから。ただし、吸われなかったら・・・。そこにバクダンが残る。残って無機化現象が起こる。根がしっかり張っていれば吸われるから良いが、根が上根しかなくて肥料が下に通過してしまったら、下の部分に肥料がごっそり残っている。無機化現象が起きて硝酸態になって土壌に硝酸がたまる。葉っぱが芽吹いて水を吸い上げる力が出ると、これが毛管現象で上がってきて吸われる。そうすると採った新茶が苦い。問題なのは土壌の中に残してしまうと、夏の間に硝酸態窒素ががっぽり残り、翌年の新茶で吸われ最悪のものができてしまう。そうならないように管理していくこと。
畝間にある有機物(台刈りした枝)がちゃんと分解しているか?台刈りした枝はセルロース。つまりブドウ糖のかたまり。pH調整して醗酵したらコレは宝物。台刈りしたら微生物を使って分解してあげること。

根の張り
苦みや渋みは硝酸態が多いと出やすいので根を張りやすくすること。根の量が多いと数スピードがぜんぜん違う。基本的に根量を多くする手立てを考えておかないと絶対にだめ。肥培管理はもちろんのこと、根量が多くて肥培管理が合っていればそれはもちろん量も出るし質も良くなる。
7月の中下旬に石灰まいてpHを調整してセンイが分解して多頭類に変化すると、翌年(新茶)の準備になる。まず根を張らせることが大事。そして秋の葉っぱを光合成能力の高いものに作る。この親葉の光合成で炭水化物をたくさん作り、出てくる新芽に対して炭水化物量が余るようになると甘みがのってくる。根量が少ないとその現象っも少なくてスジっぽい甘みの少ないものができてしまう。

その他、酢の使い方、バチルス菌、ソリブリュ、散水についてを学びました。